Leaders Style(リーダーズスタイル)

株式会社cristalneigeux 本城 沙衣

小説家。著書にオリコン大賞を受賞した『視線』上下巻(ゴマブックス)、『「その時、初雪が降った。」』(文芸社)、『グランド・ゼロ~ひとひらの雪~』(キングジムwook)などがある。小説家養成講座の講師、ジュエリーブランド cristal neigeux(クリスタルネイジュ)のヘッドデザイナーなど多彩な顔を持つ。幼少時に感銘を受けた小説は森鴎外の「舞姫」。
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当時同じ企業で働いていた彼が仕事をしやすくするための下地作りをすべく、一時期ニューヨーク支社へ渡っていて。自分と入れ替わりに、彼がニョーヨークへ行きました。そして、同時多発テロが起きました。
もし、その時期が三ヶ月遅かったら、あるいは順番が逆だったら、たぶん彼ではなく私が命を落としていたかもしれないんですよね。この事実を風化させない、そして、とにかくご遺族の方の気持ちが分かるので、その方に少しでも残していければ、という想いで活字にしました。当時はミュージシャンをやっていたので音楽で何かをと思ったんですが、既に世界中の名だたるミュージシャンたちが色々と発信されていて。だから私は活字で発信しよう、と。そして、訴えるとか、紡ぐとか、そういったことであれば言葉として主観が出せる、「小説家になろう」と決意しました。
ノンフィクションの重責
本城 沙衣
 ノンフィクション書きながらいつも強く感じるのは、人やものへの重責が半端じゃないということです。全編フィクションでしたら想像していただいてこそ意味があるのですが、ノンフィクションの場合はちょっとした書き方ひとつで、全ての事実が曲げられてしまうことがあるんですよね。
 実は、12月にある方の自叙伝を出すんです。自叙伝となると、さらに、多方面への重責があるので、 『グランド・ゼロ』という作品でそれを先に感じられたのは良かったと思っています。小説風の自叙伝なので、一小説作品として、自身の独自性も加えながら、その方の功績のみでもなく、時系列だけではない小説構成も必要であって……ハードルが山ほどあって、文豪と言われる大先輩方が血肉を削りながら作品をお書きになられていたお気持ちを味あわせていただくことができた作品です。
「残す」ことの大切さ
株式会社cristalneigeux
 『「その時、初雪が降った。」』の続編を希望してくださる方が多いので、それは書きたいですね。あと、高齢者の自叙伝を書くお手伝いがしたいです。今って大変な時代ではありますが、豊かじゃないですか。それは戦後に頑張ってくださった方々のお蔭で、今、その方々が高齢者になっているわけで。営利目的ではなく、小説家として……ご希望があれば、代筆とかもしていきたいなと思っています。高齢者の中には「あとは死ぬのを待つだけよ」と言っている方も多くいらっしゃいますが、そういう方に生きる希望を与えることが出来たらな、と思いますね。
 私、彼をテロで亡くした後、父親も急死というかたちで失ったんです。いきなり人を亡くすと、「あの人は本当は何を思っていたんだろう」と思いません?だから、自叙伝などで想いを残すのが遺された方々にとっても一番いいんじゃないのかなと。
 人災にしても天災にしても、直接関与していない場合、普段は忘れちゃうことはありますよね。日々の生活があるわけだから、それは仕方のないこと。何かきっかけがあったときに思い出す、、それがとっても大切なんじゃないかと思うんです。

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